良質なコンテンツを発信し続けることが一番大事

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前回書いた「( WordPress + Facebook ) x mobile」を、もう少し深めた話を書きます。

「( WordPress + Facebook ) x mobile」というのは、今の時代のWebデザイン事務所の仕事をわかりやすい形で表現したものです。Wordpressの設定とテンプレートデザイン。Facebookの設定と使用法説明。mobileデバイスからの閲覧対応。これらはしかるべき予算を用意していただき「対応よろしく!」と依頼していただけたなら、モチドメデザイン事務所の側でかなりの部分、進められることです。「今の時代、これをしとかなきゃ、もったいないから、こちらでやっておきますよ」というわけです。

けど、当然のことながら、そうまでしてWebサイトをリニューアルしても、肝心の中身、コンテンツが全然魅力的でなければ、意味がありません。思わず共有したくなるような話題深く納得する考察役に立つ情報、そういったものを発信し続けてこそ、初めて「( WordPress + Facebook ) x mobile」が威力を発揮します。メディアの特性を活かした発信の仕方を工夫することで、より高い効果も期待できるでしょう。

ケータイサイトはまもなく無くなる。では、Facebookは?

3年前には、Facebookを使っている人はごく少数でした。昔は、iモードに代表される「ケータイサイト」が日本で大流行していて、対応を求められることもありました。けど、この2年でネットをめぐる風景はがらりと変わってしまい、スマホ全盛の今、ケータイサイト立ち上げを頼んでくるお客さんはいません。

だから、「( WordPress + Facebook ) x mobile」という言葉だって、5年後、10年後にはきっと変わっているでしょう。ひらたく「(時代の変化に柔軟に対応できる環境 + コミュニケーション重視 )x 多様なデバイスへの対応」と言い換えれば、まだ通用できてるかもしれません。けど、WordpressやFacebookという具体的なソフトやサービスは無くなっていても、全然おかしくないのです。

それでも、必ず残るのは良質なコンテンツの重要性です。人はコンテンツに接するために行動するわけで、デザインや仕組みが気になるのは、ごくごく少数の人にすぎません。では、これまでと同じやり方でコンテンツをつくり続けていけばよいのか、というと、それは違うと思うのです。

例えばFacebookはフローのメディアで、しかもGoogle検索の目が奥まで届かないサービスです。なので、記事が書かれた時に注目を集めないと、その記事はずっと読まれないままになる可能性が高いといえるでしょう。だから記事の内容と同じくらい、公開するタイミングが重要となります。よりリアルタイム性の高いTwitterであれば、なおさらです。けれどもブログはストックのメディアで、Googleが隅々まで検索可能なので、内容が優れていれば、半年後、一年後にも新しい読者に出会うことができます。Google+は、Facebookに比べて今は人気がありませんが、この先ユーザーが増えることがあれば、フローとストックの両面の性質を持ち合わせた面白いメディアに化けるかもしれません。

どういった内容のコンテンツを、どのメディアでいつ発信するか、他のメディアとの連携をどのようにしてとるかを考えておくことがとても重要です。コンテンツをモバイルで読みやすい分量に抑えたり、ソーシャルメディアで共有されやすい構成にする工夫も必要でしょう。まだ見ぬ未来のデバイスが登場した時でも、コンテンツの活用が容易な形でコンテンツを保持しておくのも大切です。ある特定の環境でだけ映えるようにコンテンツをつくり込んでしまうと、他のデバイスで見た時との落差が大きすぎて、期待したような効果が上がらないことだってあるでしょう。こう考えると、コンテンツのあり方を設計することも、デザイナーの仕事になってきたのだと思います。

けど、運用はどうすればいい?

頻繁に情報を発信していくことを考えると、どのような体制でコンテンツをつくっていくのか、その仕組みも考えなければなりません。大企業ならそのための人員を配置することも可能かもしれませんが、中小の企業・団体であれば、どうしても他の業務との兼任となりがちです。それは大変なことのように思われるかもしれませんが、兼任であるがうえに現場のことがよくわかり、より具体的なコンテンツづくりができるというメリットが確実にあります。それを活かさない手はないので、コンテンツの発信スケジュールや内容の提案など、限られた時間の中で効率よく情報発信をしていく、その運用方法もお客様と一緒に考えていくことになります。

まだまだこうした作業は、試行錯誤が多く、人にわかりやすく説明するのも難しい状態です。なので、前回は「( WordPress + Facebook ) x mobile」という、今あるものを足がかりにお話しましたが、その背景を少し説明したくて、補足しておきました。