( WordPress + Facebook ) x mobile

モチドメデザイン事務所のブログは、この言葉から始めます。

これは当事務所の経営方針を表すと共に、この先の中小の企業・団体のネットの活用法の基準となるものでもあります。ネットのことをよくご存知の方にとっては当たり前すぎることかもしれませんが、それをきちんと実行できているところは、まだまだ少なく、だからこそモチドメデザイン事務所でやっていく意義があると考えます。その理由を、少しご説明しましょう。

WordPressは、時代にキャッチアップするツール

WordPressは世界標準のブログプログラムです。2012年末の時点で、全世界でおよそ50%のシェアがあり、あのマイクロソフトですら採用しています。本体プログラムのバージョンアップが年に数回あり、プラグインの開発も活発で、「インターネットの今」にキャッチアップし続けるにはWordpressの採用が一番簡単な方法と言っていいでしょう。ライセンス料もかかりません。モチドメデザイン事務所でも2007年から部分的に採用しはじめ、3年ほど前からはWebサイト全体をWordpress化し、プラグインを活用して多言語対応サイトなども制作するようになりました。また次の項目で登場する、TwitterやFacebookなどの他のWebサービスと緊密に連携しようと思うと、Webサイト全体をWordpressのようなシステムで構築することは、半ば必須となってます。

Facebookが、人の流れをつくる

TwitterやFacebookといったソーシャルネットワークサービスの登場によって、ネットのルールは劇的に変わりました。それまでは検索や広告によってWebサイトへのアクセスが左右されていたのに対し、TwitterとFacebookによるネット上の口コミ効果が無視できないほど大きくなったのです。その変化は日本でも3.11以降、みなが驚くほど急速に進みました。また、ソーシャルネットワークの活用によって「アラブの春」や「オキュパイ・ウォールストリート」のような社会活動が活発になったことを覚えている人も多いでしょう。ネットが普通の人々の日常生活に大きく影響を与えるようになったのです。

ただし、TwitterとFacebookとを比べると、Twitterはよりリアルタイム性の強いサービスで、モチドメデザイン事務所の現在の顧客層を考えるに、現状はFacebookに注力することにします。Google+も大変面白いサービスで、特性としてFacebookと重なる部分も多いのですが、日常的に使っている人が少ないのが難点です。これからの利用者数の推移によっては、サポートすることになるかもしれません。

mobileによって、もう一つの現実が生まれた

TwitterとFacebook登場以前にも、mixiのようなソーシャルネットワークサービスは何年も前から存在していました。けど当時と今との大きな違いはiPhoneを始めとするスマートフォン(以下スマホ)の存在です。「肌身離さず持ち運び、常時ネットに繋がっているコンピューター」であるスマホの登場によって、ネットは「もう1つの現実」のような存在となりました。そしてソーシャルネットワークサービスは「もう一つの街角」です。街角で人が人と出会い、話をし、その後の行動を決めるのです。

このようにネットが「もう1つの現実」となると、Webサイトのスマホ対応も必要です。ソーシャルネットワークサービスで紹介されたWebサイトは、そのまま手のひらの中で表示されるからです。スマホはPC向けのWebサイトを表示できますが、そのままでは文字やメニューがとても小さく表示されて使いづらいので、デザインを変えてやる必要があります。

スマホ対応には大きく2つの方法があり、1つはスマホからのアクセスの時に別のサイト構造で表示するもの。もう1つはスクリーンサイズに応じて自動的にレイアウトを変えるもので、こちらは「レスポンシブデザイン」と呼ばれます。モチドメデザイン事務所では、前者は簡易的にWordpressのプラグインで実現することが多く、後者の例としては、静岡県の劇場兼劇団であるSPACなどのWebサイトでレスポンシブデザインを採用しています。

これまでご説明してきたように、( WordPress + Facebook ) x mobile の3つの要素は、どれもが他の要素と結びついていて、今の時代にネットを活用しようと思うと避けては通れない道と言ってもいいでしょう。ただ、これらをフルに活用しているところは、モチドメデザイン事務所のまわりを見る限り、まだまだ少ないのが現状です。例として、Facebookの利用を考えてみます。

事前の理解が必要な業種ほど、Facebookの活用を

当事務所がお付き合いをさせていただいている方には、伝統的木造建築の関係者が多く、そういった方たちは、お客様へ事前の説明と相互の理解が必要とされることがほとんどです。自然素材を扱うために、工業製品のような均一な品質や確かな納期などを求めるのには無理があります。また、引渡し後のメンテナンスも必要なことが多く、自然素材と手加工による高い品質の獲得と同時に、気をつけなければならないことがもれなく付いてくるのです。提供しているのは、単なる家だけでなく、ライフスタイル全体といってもいいでしょう。そうした業態の場合、お客様と良好な関係を早い段階から築いておくことが重要で、そこにFacebook活用の意味があります。

けれども、個人としてはFacebookを利用していても、会社としてFacebookページを作り、活用しているところは2013年年初ではまだ少数派です。理由は容易に想像できます。

  • ネットは苦手
  • 知識がない
  • 時間的余裕がない

それに対して、大手企業の大半は既にFacebookページをつくってコミュニケーションのチャンネルを開いており、さらにセールスフォースなどのサービスを利用して一人ひとりの顧客とのコミュニケーション履歴をとり、連続したやりとりをする体制を整えつつあります。それではますます大企業と中小の組織との差は開くばかりです。

そのギャップを少しでも小さくし、中小の企業・団体の活動が活発になるサービスを提供することが、モチドメデザイン事務所のミッションです。2013年の仕事始めに長々と書きましたが、今後ともよろしくお願いいたします。

(※この記事の続きを書きました。「良質なコンテンツを発信し続けることが一番大事」をご覧ください。)