糸あやつり人形を作って50年。私が作るのは、頭(カシラ)と衣装。手足のついた胴体に、衣装を着せ、頭をすげ、糸をつけて動くようにするのは人形遣いの仕事。芝居が終われば糸と頭をとり、衣装を脱がせて仕舞うのですが、二度と日の目を見ない頭もたくさんあります。
昔のたたずまいが残る津金の古民家で、四季折々の野草を愛でる暮らしから、糸のつかない抱き人形も生まれました。それら中心の展示を考えていましたが、昔一緒にやっていた人形遣いたちと宮沢賢治の「雪わたり」を人形芝居にすることとなり、会期中に初演の運びとなりました。嬉しくて、日々新鮮な気持ちで人形と対話しています。
移住して十年という節目に、このような展示の機会に恵まれて、みなさまに津金の地においでいただけるのを心から嬉しく思っています。「葛の葉子別れ」「娘道成寺」など古いお話の中から抜け出して来た、猫とも狐とも人間ともつかない抱き人形や「八百屋お七」「マクベス」「壺坂霊験記」など糸あやつりの人形たちと、明治時代の懐かしい校舎でお待ちしています。
田中 翠
会期:2019年10月11日(金)〜11月24日(日)
※水曜休館
開館時間:9:30〜17:00 (入館は16:30まで)
会期中 作家在廊
会場:津金學校 (旧須玉歴史資料館)
〒407-0322 山梨県北杜市須玉町下津金2963
tel:0551-20-7100
web :http://tsugane.jp/meiji/
入館料:
おとな(高校生以上)200円、こども(中学生以下)100円
会期中に開催されるイベント
※イベント参加費には、入館料を含みます
※定員がありますので、事前予約をお願いします。
11/3(日) インド舞踊オリッシー
開演14時半(踊りとお話で、およそ60分)
(定員20名)
クリシュナ神と女たちの恋の物語
1階ギャラリーにて
ダンサー:福島まゆみ
参加費:終演後おやつ付 500円
11/9(土) 10(日) 人形芝居 「雪わたり」宮沢賢治 作
開演15時(人形の解説とお芝居で、およそ70分)
(各回定員50名)
キツネの子と人の兄妹が森で出会うお話
2階教室にて
出演:俵木三枝子、持留ヨハナ、福島まゆみ、MITO、ゆめやえいこ ほか
参加費:おとな 1500円、こども 500円
■ 会期中のカフェ営業
毎週末には、北杜の人気カフェが日替わり出店!!