お知らせ

2018年8月2日

ネタバレ注意!

建築の専門じゃないけど、行って、おもしろいの?? という声も聞きましたので・・・ネタバレにはなりますが、ちょっとご紹介!

自然の恵みを、素材と対話しながら使いこなす職人たちからうまれた数々の言葉を知る事は、じつは、日本文化そのものを知る事にもつながります。たとえば・・・聞いたことある、日々使っている言葉もたくさんありますよね??

伝統建築の世界で使われていた言葉が、いまでは日常の言葉になったものもいろいろ・・もともとはどういう意味だった? 転じてどうなった?・・高橋さんの話を聞いてみれば、その奥深さに「ふ〜〜ん!」とうなること、まちがいなし。建築関係でない方にも、おすすめの講演会です!

もうひとつ、感心するのは、ものづくりが工業製品でなかった時代の、職人の手の仕事の工夫のすごさ。たとえばこの「無双窓」スライド式で、風や光を取り入れたり遮断したりできる「無双窓」ここまで工夫しちゃう、職人の心意気。エアコンあったら、こんな工夫しないかもね〜

コトを進めるのに、まずとりかかることを「いの一番」と言います。これは、いろは・・と一二三・・と碁盤状に目盛りを打った板に、木をどう組むかを記した「板図」に書かれた「番付」に由来しています。「番付」とは、家を組む構造材すべての両端に「いの一番」「はの五番」などと墨書される記号で、その材がこの板図のどこにあたる材なのかわかるようにしたものです。板図、紙みたくヨレヨレにならなくて現場でも使いやすい! し、棟梁の手書きの字から、お人柄がにじみでます。

そして、伝統木造建築のおそらく最大の特徴は「身近な自然素材を使うこと」。今でこそ希少価値ですが、トラックもなく、工業製品のまなかった時代には、それがあたりまえ、というか、それしかなかったのです。自然素材って、ふたりと同じ人間がいないのと同じ、個性豊かなもの。今の工業システムからみれば「ひとつひとつがバラバラ、質がそろってなくて扱いにくい!」もの。大量生産にはまったく向きませんね。ひとつひとつの素材を触って、よく見て「ここはこうして使ってやろう」というのが職人の知恵。もの言わぬ、自然のものと、対話していたのですね。

・・こんなお話がたくさん聞ける講演会です。

2018年7月31日

高橋昌巳さん 「伝統木造建築事典」刊行 記念講演会

日時:

2018年8月5日(日) 16時〜(15時受付開始)

場所:

津金学校 明治校舎 2階教室
北杜市須玉町下津金2963
明治6年創立、山梨県指定文化財

参加費:1500円

当日に事典を購入、または持参の方は1000円
辞典は、定価4820円のところ、会場では特別価格4000円にて販売

主催:八ヶ岳らしい家づくりを考える会
後援:北杜市、山梨県建築士会

東京で木組み土壁の家づくりを実践し続けている高橋昌巳さんが書き下ろし、撮り下ろしで編纂した「伝統木造建築事典」の発刊記念講演です。テーマ別の編集で山の木が、職人たちの手で、家になっていくまでの壮大なストーリーとしても、読みごたえたっぷり。建築の実務に使える事典であるのはもちろんですが、木や土など、自然素材を扱うことに長けた、日本の職人たちの技術の奥深さを知る事ができる、ページを繰るのが楽しい一冊。パラパラめくって、気がむいたページに読みふけるのも、おススメです!

講師紹介

高橋 昌巳
シティ環境建築設計

1953年東京都生。東京で木組土壁の家づくりを実践しつづけて40年。東京建築士会環境委員会・気候風土適応住宅WG長。「東京の土壁の家」が国交省サスティナブル建築物先導事業(気候風土適応型)に採択。芝浦工大建築学部建築学科非常勤講師。

八ヶ岳らし家づくりを考える昨年11月の「省エネ計算と気候風土適応住宅を学ぶ勉強会(於 小淵沢生涯学習センター 八ヶ岳らしいづくりを考える会 主催)」に引き続き二度目の来山講演です。事典の割引販売も行います。ぜひご来場ください!

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2018年7月31日

高橋昌巳さんからのメッセージ

2018年6月初旬、井上書院から、『伝統木造建築事典』(小林一元・宮越喜彦と共著)を出版版しました。この国に長く続いてきた木造建築に関わる言葉を、図解や写真や表を使い見てわかるようにまとめた事典です。林業・製材 仮設 基礎 墨掛け・刻み 架構 屋根 左官 造作・仕上げ 建具 外構 茶室 歴史的建築物 現場・職人用語の各項目を、540ページ・オールカラーに仕立てました。鹿皮和紙に漆黒型押し文字の表紙は、表紙専門デザイナーが改心の作という様に、中身に馴染んだ美しい装丁です。いただいた印税の少なささえ我慢すれば、費やした時間と思いに十分こたえた本の重みを感じて満足しています。

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2018年7月31日

会場準備

津金学校へ、会場準備に。漆喰塗りの壁はどこもがスクリーンになります。位置合わせをして、投影もばっちり。昔の教室そのままの会場。昔の重たい木の椅子と机が、みなさんの席になります。隣の部屋には、あやしげな人体模型やら、給食の配膳道具やら・・・そんなものたちを「こんなの、あったあった!」と、眺めるのも楽しいですね。

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2018年7月31日

伝統木造建築事典

その高橋さんが今回つくったのは「事典」。けど、五十音順じゃない、テーマ別の編集になってます。「山の木」を伐って「材木」にし、大工が「仕口継手」を刻んで「木組み」して・・「屋根」かけ「壁」つけ「造作」をし・・そんな流れがストーリーのように読める事典です。

表紙

「穴あけ」のページ。

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2018年7月31日

講演する高橋昌巳さんって、どんな人??

東京のど真ん中で、木組み土壁の家をつくり続けている人です!

設計士・高橋昌己さん(シティ環境建築設計):東京でも木組み土壁の家を!

「木の家は東京じゃあ、建たないよ〜」って思われがちですが、ここまでやっちゃう。昭和の細〜い柱の住宅を木で補強して木組み土壁の家に。防火規制のきびしい都心でも「燃えしろ設計」を駆使して、軒裏に木をあらわしに

設計士・高橋昌己さん(シティ環境建築設計):東京でも木組み土壁の家を!続