[ お知らせ ]

2018年8月4日

「家守の木」のこと

8/16に韮崎で行う、くむんだー@アメリカヤでは、実際にくむんだーをする前に、プレイベントとして、スライドや絵本シアターを行う時間をとります。絵本シアターをしてくださるのは、ふしぎ絵本館の高野由美子さん。京都の北、桂川の源流にある「京北の森」の茅葺きの家に住んでいるふぇいらんさんが、イラストレーターのもりわきのぶこさんと一緒につくった「森の杉野おはなしー家守(やもり)の木」という絵本を読んでくださいます。その本の紹介をします!

「くむんだー」イベントでは、木と木を組んでジャングルジムを造りますが、もともと、トラックや工場のない時代の家づくりとは、身近な、自然の恵みを使って、手の技術で、するものでした。日本は森林の国。その恵みである木を使って、丸太で、あるいは製材をして、大工さんが家を組み上げて来たのです。

もともと、山の木と、人々の暮らしはもっと身近なものだったのが、最近では、木の家をつくることが少なくなり、山に人が入る事も少なくなりました。では、山の木は、そんな今を、どう思っているのでしょうか?・

・・この絵本は、そんな、木から山や人間たちを見る、という視点でのお話。山の木の恵みをいただいて家づくりをしていた、山と人との関係を思いだすきっかけになれば。と、くむんだー山梨のイベントで読むことにしました。

昔々「孫の代で、家を建ててほしい」という願いをこめて、人々は山に木を植えました。ぐんぐん延びて「立派な柱や梁になるぞ!」という気持ちで育ってきた「小杉」がこのお話の主人公です。

ところが、もう家の材になってもいいくらい大きくなったというのに、人々は山に木があることを忘れてしまったかのよう。「どうして人は、山に来なくなったの?:「小杉」は、その訳を知りたくて、ずんずん、ずんずん、根っこをのばして、森の奥深くに生えている「おおぬしの木」に会いに行くのです。

さて、700年もの歳月を、山の奧で過ごして来た「おおぬしの木」は、小杉にどんなことをお話するのでしょうか??

京北の森のいちばん奥、片波という場所には、1300年以上も前、人々が平安京をつくった時代からいる「おおぬしの木」が立って、今でも大きな枝を広げています。

ふぇいらんさんは、この大きな杉の木の近くの、森のふもとで、茅葺きの家に住んでいて、このお話をつくりました。