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12/31 20世紀最後の祈り
1/1 21世紀夜明けの祈り
東京から広島へ。1日20-25キロの行程を歩いているWALKの「巡礼日誌」です。
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浜松西→多米トンネル
曇り。今まで出発時間が遅れがちだったので、今日から試しに7時出発にしてみることにする。途中で合流する人もいて、浜名湖沿いを快調に歩いて行く。この地方の特産である、みかんも色づき始めている。昼は、急遽休ませて頂くことになったライブハウス、「パラディソ」でとる。そこで「フォーアグリーメント」というタイトルの、ピースウォークの精神にも深く関わる言葉が書かれた壁掛けを見つけ、ジュードが原語の英語を、啓介が日本語で即興訳をして、ステージ上で朗読する。雨がぱらついてくる中、計算違いもあってかなり早めにゴールに到着。ここで奈良先生が帰られる。そこから、愛知県側の聖地(ピラミッドそのままの形をした)石巻山の中腹にある、「見晴亭」に着く。ここは今は営業していない旅館で、部屋も広い座敷で、ゆったりできる。窓からは豊橋市街とその向こうの海が一望のもと。夜景もすばらしい。夕食も炊事場で地元の人たちがおおいに活躍し、またサポーターの協力で、まるで旅館そのものに泊まっているかのごとく思えた。地元の人たちも10人以上集まり、明日立ち寄ることになった、広島の火を保存している桜ヶ丘高校の元校長先生が、その火が来るまでの長い物語を話してくださった。また、トムからも、このウォークが始まるにいたったいきさつ、火への思いが語られる。ここでアクシデントがあり、外国の人たちだけ急遽ホテルへ泊ることになり、啓介が付き添って、豊橋市内のホテルへ行くことになる。しかし残った人たちの間では、引き続きスピリチュアリティーをめぐっていろいろと話がはずんだという。
三浦半島で行われた、昨日のスウェットの事故について。スウェットに向かった一行は、結局早朝4時頃に帰ってきた。短い睡眠をとった後本隊に合流するが、事故の話がさまざまに飛び交う中で、一人一人がその事故の意味を重く受け止めながら歩く一日になった。スウェットで火傷を負った本人、アキオは、三浦市内の病院に入院、そこから東京吉祥寺の病院に移ることになる。状況について詳しくは書かないが、この一件がウォークが精神的に大きく変容して行くきっかけになったことは確かだ。また、広島の火というものが、実は恐ろしい性質も備えていることをも思い知った。しかし、我々はそれを新たに愛の火として広島に戻そうとしている。それに足るだけの祈りを自分たちが持っているかどうかも試されたような気がする。さまざまな学びがここから始まった。
(島田啓介)
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